2020-01-01から1年間の記事一覧

東京

壺庭の彼岸桜が、咲いている。 はらり、はらり、薄紅色の花弁が下の池に落下している。 蛙が、

街道沿い

君の、想い。僕の想い。 たとえ、いつか亡くなってしまっても。 苦しくて、苦しくて、辛くて、辛くて、

遠い思い出

幻想灯籠譚 夕暮れ時に見つけた硝子玉は、あの世を映していた。微かに、灯籠の様に、輝きながら、桜の木のようなものが、中で満開になっているのだった。 夜になって訪問してきたのは、一寸法師と、小人の群れであった。金の打ちでの小槌を渡してきた。触れ…

水滴、硝子、 夕闇、夕暮れ時の、裏路地の犬の骨。 箪笥のなかの咲き誇る桜、饅頭食って 打ち手の小槌の小人が、死んだ。 道路標識の魔物、鬼 鬼は山に帰っていった。 さくらおに 春の闇に溶けてゆく 行方不明の子どもの影 神隠し、